増厚床版の剥離部補修工法/床版コンクリートのひび割れ補修工法
道路橋床版のひび割れや浮きをエポキシ樹脂で一体化する
増厚床版の剥離部補修工法/ 床版コンクリートのひび割れ補修工 法
- 機械基礎
- 土木・建設
- 特許
- 特許第5588241号
- 登録
- NETIS登録NO. KT-140110-A
この工法は、水中接着型・速硬エポキシ接着剤(アルファテック342)を、「道路橋床版のひび割れ」「増厚床版の浮きやひび割れ」へ注入する補修工法です。
道路橋のコンクリート床版が劣化する原因は、主に大型車の輪荷重による疲労や、床版内部へ雨水が侵入することによるポンピング現象とされています。近年では、交通量の増加や車両の大型化、さらに凍結防止剤の使用などによって、深刻な劣化が多発しています。
根本的な補修としては、床版の打換ですが、工費や工程の増加を余儀なくされてしまいます。そこで、既設の床版を流用し、その上に新しいコンクリート(繊維補強コンクリート)を打ち継ぎ、新旧コンクリートを付着一体化させる床版上面増厚工法も導入されています。
当社の「増厚床版の剥離部補修/床版コンクリートのひび割れ補修工法」では、増厚部の新規打設は実施しません。既存の床版と増厚部の界面に生じる水平剥離箇所に水を圧入し、エアーを送り込んで洗浄したあとに、水中接着型・速硬エポキシ接着剤(アルファテック342)を注入し、水平剥離部を接着することで、床版の耐荷性能を向上させる工法です。
1)この工法のメリットは、以下の通りです。
- 増厚部の新規打設が不要
- 工費・工程の削減
2)使用する水中接着型・速硬エポキシ接着剤(アルファテック342)の特性は、以下の通りです。
- 低粘度でコンクリートへの浸透性に優れ、濡れたコンクリートに強度の接着性を示すので、洗浄部の水が乾くまで待つことなく施工が可能
- 疲労によって、ひび割れが進行したコンクリートを接着することで、耐荷性能が向上
- ひび割れ箇所の隙間に充填することで、塩化物イオンや錆などによる劣化を抑制
このような優れた特性を持つアルファテック342を用いた「増厚床版の剥離部補修/床版コンクリートのひび割れ補修工法」に関して、当社はNEXCO3社および高速道路総合技術研究所と共同出願で特許登録(特許第5588241)を行いました。その結果、NETIS登録(KT-140110-A)もされ、これまでに多くの実績を積み上げてきました。
また、その追跡調査の研究結果は、(株)高速道路総合技術研究所と(社)日本建設機械化協会による発表で、(社)日本コンクリート工学会から「年次論文奨励賞」を受賞しました。
特長
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優れた接着性と耐久性
乾燥面はもちろん、水中や湿潤面でも優れた接着性能を発揮します。
(水中での硬化でも、コンクリートの破壊強度を超える接着強度を実現します)低収縮性
揮発性溶剤を含まないので、硬化による収縮がほとんど発生しません。
高い充填性
低粘度で、コンクリートの微細なひび割れにも、低圧で浸透や充填が可能です。
短い硬化時間
すばやく硬化するため、短時間の施工に最適です。
動画|増厚床版補修工事
アルファテック342 を用いた「上面増厚床版」の追跡調査
アルファテック342 を用いた「増厚床版の剥離部補修/床版コンクリートのひび割れ補修工法」を追跡調査した研究結果です。 (株)高速道路総合技術研究所と(社)日本建設機械化協会による発表で、(社)日本コンクリート工学会から「年次論文奨励賞」を受賞しま した。
補修後の状況
「舗装面」「切削面」「床版下面」など、あらゆる状況下において施工が可能です。
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舗装面
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切削面
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床版下面
補修後の状況
製品の特長
製品名 | 特長 |
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アルファテック342 | 土木 建築用 水中速硬化性エポキシエポキシ接着剤 |
アルファテック342LV | 土木 建築用 水中速硬化性エポキシ接着剤 [低粘性] |
高圧注入プラグ | コンクリートひび割れ補修用 高圧注入プラグ |
アルファテック110E アスファルト色 | 土木 建築用 速硬化性エポキシモルタル |
アルファテック110E コンクリート色 | 土木 建築用 速硬化性エポキシモルタル |